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君よ知るや「カニのタルト」
初めに断っておくが、とても快適なホテルだった。
朝食のバイキングも美味だったし、バラエティに富んでいた。 そして、近年ではあまり見かけなくなった「奇妙な日本語」が、 そこにはしっかりと息づいていた……。 ベジタリマン! 「ア」を「マ」と誤植するのは、定番中の定番だが、 それにしても……ベジタリマンなのである。 ベジタリマン2号、参上! ベジタリマン3号、見参! ベジタリマン4号の正体は「はっぽうがゆ」だった! 「モ」が「壬(じん)」に化けた経緯を考え出すと、夜も眠れなくなる。 手書きで渡された翻訳を、キーボードで入力したのだろうか? 文のかたちに訳してしまうのも、よく見かけるパターンだが、 筍が豚肉を煮込むことは……もしかすると、あるかもしれない。 うめこ……。 果物にふりかけるための、梅干しの粉なのだが、 丸みを帯びたフォントと相まって、ちょっとかわいい。 さて、只今よりベスト3を発表いたします! 銅メダルは……南陽(←南洋)カレー拒絶ケーキを取ります! 原文の意味は「南洋カレーとナン(甩餅)の取り合わせ」なのだが、 「甩」には「投げ捨てる、他者を拒絶する」という語義もあるので、 「甩餅=拒絶ケーキ」という翻訳になったのだろう。 銀メダルは……イチョウとろ火で煮込んだのヤーン!! 原文の意味は「イチョウ(←ぎんなん)を加えて煮込んだ山芋」である。 英語の"yam"(山芋)を日本語に重訳した結果、 「ヤーン」という感嘆詞(?)が出現することになった。 「煮込んだ」の後に「の」が入っているのは、 修飾語と名詞の間に必ず「的」を挟む、中国語の文法に引きずられたのだろうが、 「とろ火で煮込んだのヤーン」なんて言われると、ついつい(以下、自主規制)。 そして堂々の金メダルは……カニのタルト!!! もはや森羅万象を超越しております。 この一角にはキャンディ、クッキー、マシュマロなど、 間食用(?)のお菓子のガラスケースが並んでいたので、 「tart=タルト」という語に、誰も違和感を生じなかったのだろう。 私は海外のホテルやレストランで「奇妙な日本語」を見つけると、 正しく書き直したものを、帰り際に渡してあげることがあるのだが、 今回はあまりに傑作揃いだったし、 お客の不便を生じるほどの誤記・誤訳でもなかったので、 むしろそのままの姿を、長く留めておいてほしいと思った。 いつの日か、私が再びあそこに投宿することがあったら、 その時も「カニのタルト」が、私を出迎えてくれることを望む。 ※ホテルの名前は出しませんが、 台湾の古都・台南にご旅行の際には、ぜひお勧めしたい良いホテルです。 林百貨(戦前の「ハヤシ百貨店」)の向かいにあり、 いくつもの観光名所へ、徒歩ですぐに行けます。 客室は広々としており、無線LANの通信速度も申し分ありません。 洗濯機・乾燥機が無料で利用できるので、長期滞在にも便利です。
by nazohiko
| 2017-03-31 15:18
| ◇見聞を誌す
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