by 謎彦 by なぞひこ
by Nazohiko


謎太郎の日記(7)

で、『プリンキピア』にあたってみますと、
いろいろ変なことが書いてある。
そこで感ずることは、
私たちはきちっとした形のものを習うけれど、
それを創り出した人というのは、
非常にいろんなことを気にしておったということです。


以上は、湯川秀樹の講演録より。
『プリンキピア(Principia)』は、ニュートンの著書である。

自身も「創り出す人」の一員であった湯川は、
脳裡に渦を巻く「非常にいろんなこと」を、
「きちっとした形のもの」に整理して、発信することの難しさを、
いやというほど思い知っていたはずだ。

そんな湯川の発言なのである。
ニュートンが「非常にいろんなことを気にしておった」ことへの讃嘆だけでなく、
それを「きちっとした形のもの」にしてみせようと苦心した、
ニュートン自身や、後続の物理学者たちに対する畏敬をも、
この言葉の奥底に、読み取ることが可能ではないだろうか。

# by nazohiko | 2007-02-08 21:27
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by nazohiko | 2007-02-08 21:27 | ☆旧ブログより論考・批評等
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