登科後
〔唐〕孟郊
昔日齷齪不足誇
今朝放蕩思無涯
春風得意馬蹄疾
一日看盡長安花
昔日の齷齪(あくさく)たるは誇るに足らず
今朝の放蕩たるは思ひ涯(はて)無し
春風は意を得て 馬蹄は疾(はや)く
一日にして看尽(みつく)したり 長安の花を
「登科」は、科挙の最終試験に合格すること。
「齷齪(あくさく)」は、「あくせく」と同じです。
唐朝時代の中国で、春の花と言えば牡丹でした。
入学試験や卒業試験の季節が巡ってくる度に、
私は、きまってこの詩を思い出します。
そして、今年もこの詩を、
私よりも若い皆さんに贈ろうと思います。 # by nazohiko | 2007-02-09 21:50