by 謎彦 by なぞひこ
by Nazohiko


カテゴリ:☆旧ブログより韻文・訳詩等( 5 )

桜の詩

  春風
           〔唐〕白居易

  春 風 先 發 苑 中 梅

  櫻 杏 桃 李 次 第 開

  薺 花 楡 莢 深 村 裡

  亦 道 春 風 爲 我 來

    春風は、まず庭の梅を開花させ、
    そうすると桜・杏・桃・李が、相次いで開いてゆく。
    薺(なずな)の花や、楡(にれ)の実もいっぱいの、山奥の村。
    そしてまた春風は、私のためにも吹いてきてくれるのだ。

    はるかぜに 梅の花めざめ
    桜 あんず 桃 すもも ほほゑみ
    なづなの花 にれの実 こぼるる 山ざと
    そのはるかぜに わが衣手は 

桜を詠んだ日本の詩歌は、枚挙に暇ないが、
桜が出てくる漢詩は、日本人の作ったものにも多くない。

今回ご紹介する詩は、
「長恨歌」で知られる白居易(白楽天)の作品である。
中国の文人は、桜よりも梅や牡丹が圧倒的に好きで、
この七言絶句「春風」でも、
やはり桜は、梅にトップスターの座を譲っている。

白居易がこの詩を作ったのは、六十一歳の春のこと。
前年に息子を失ってしまった老詩人の、復活の歌であった。

白居易を愛読していたという菅原道真は、
太宰府へ追放されて以後、
この詩を、どのような気持ちで眺めたことだろう。
かつて、白居易のために吹いた春風は、
道真の胸襟にも、穏やかに吹き込むことがあっただろうか。 # by nazohiko | 2007-03-30 23:36
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by nazohiko | 2007-03-30 23:36 | ☆旧ブログより韻文・訳詩等

青苔涼透了我的心坎

看一回凝靜的橋影
數一數螺鈿的波紋
我倚暖了石欄的青苔
青苔涼透了我的心坎

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まあるい橋のてつぺんで
まあるい影に飽いたころ
かぞへきれない水紋が
月のひかりに螺鈿なす

苔がやうやうぬるむまで
石の手すりに倚りをれば
こゝろの芯を冷ますほど
苔の青さがしみとほる

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徐志摩(1897-1931)の詩
「月下待杜鵑不來」(月夜にほととぎすを待ちぼうけ)より
最初の一連を意訳してみました。

# by nazohiko | 2006-12-09 01:25
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by nazohiko | 2006-12-09 01:25 | ☆旧ブログより韻文・訳詩等

デュシャン的小品(2)

くわんおん の 骨 まで 凍てて ぶち切らる

# by nazohiko | 2006-10-17 20:01
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by nazohiko | 2006-10-17 20:01 | ☆旧ブログより韻文・訳詩等

デュシャン的小品

最上川逆白波(イナバウアー)のたつまでにふぶくゆふべとなりにけるかも

# by nazohiko | 2006-06-17 23:19
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by nazohiko | 2006-06-17 23:19 | ☆旧ブログより韻文・訳詩等

音楽薬膳~夢の演奏会プログラム~

第1夜:ソリストたちの夕べ

●アルバン・ベルク:ヴァイオリン協奏曲

  「涼性」の音楽。
  タナトスに傾いた音楽。

●オリヴィエ・メシアン:トゥーランガリラ交響曲

  「温性」の音楽。
  エロスに傾いた音楽。

●(アンコール)モーリス・ラヴェル:ラ・ヴァルス

  「熱性・温性」と「涼性・寒性」のめまぐるしい交替。
  エロスとタナトスの交錯する音楽。

第2夜:合唱の夕べ

●カール・オルフ:カルミナ・ブラーナ

  深層に「寒性」を秘めた「熱性」の音楽。
  タナトスによって裏打ちされつつエロスを謳う。

●黛敏郎:涅槃交響曲

  深層に「熱性」を秘めた「寒性」の音楽。
  エロスによって裏打ちされつつタナトスを謳う。

●(アンコール):ヨハン・セバスティアン・バッハ:G線上のアリア

  お口直しに、絶対の中庸を。

図式的にすぎたかな?

# by nazohiko | 2006-06-15 00:03
(関連記事:http://japondama.exblog.jp/19121118/
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by nazohiko | 2006-06-15 00:03 | ☆旧ブログより韻文・訳詩等