by 謎彦 by なぞひこ
by Nazohiko


オテロの第一声!(3)

ヴェルディの歌劇「オテロ」には、実は前奏曲(preludio)が準備されていたのである。
お蔵入りとなってしまった、世にも珍しい「オテロ」前奏曲を、
リッカルド・シャイーの指揮するMilan Symphony
(ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団か?)の演奏で
聴くことができるようになったから、Youtubeはありがたいものだ。



歌劇「オテロ」の思い出に基づく幻想曲……として聴くなら、一応の甲斐はあると思う。
しかし、私たちがよく知る第1幕の冒頭
(あれは、如何なる他の音楽にも替えられない)に繋がるべき曲としては、
楽曲自体の脆弱さや、本篇の中途半端な予告ぶりといった欠点が目立つ。

特に、1:00頃から始まる、
オテロの第一声をトランペットで吹奏する部分は、蛇足としか評しようがない。
第1幕の最初のクライマックスとなる旋律を、こんな所で聴衆に漏らしてしまっては、
肝心の第一声からインパクトが削がれてしまうし、
声楽の模倣であることがあからさまな、トランペットのフレージングは、
たとえ逆立ちしたところで、「歌の力」において人声に匹敵できない。

ヴェルディがオテロの第一声を、どのように歌ってほしかったのか、
憶測を逞しくするための材料としては、一定程度に役立つだろうけれども。
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by nazohiko | 2016-07-10 23:23 | ◆音楽を聴く
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