by 謎彦 by なぞひこ
by Nazohiko


オテロの第一声!(2)

今から10年前、ここに「オテロの第一声!」という文章を書きました。

そこでは、マリオ・デル・モナコの1961年のスタジオ録音を取り上げました。
"Esultate!"で始まるオテロの第一声を、Youtubeで聴き比べてゆくと、
あたかも、テナー歌手による自己主張のカタログのような印象を受けるものですが、
彼は意外にも、カラヤン指揮するウィーン・フィルハーモニーの響き、
中でもホルンが強奏する和音に、「一本の管楽器」の如く溶け込んでみせたのです。
そのせいで却って、何とも神々しい姿の「英雄」が現れた……というのが、
小文の主題でありました。



同じデル・モナコが演じたオテロでも、
1959年の来日公演(エレーデ指揮、NHK交響楽団)の映像では、
煽りまくる管絃楽と相俟って、ずいぶん違った"Esultate!"を見せてくれます。



音楽だけ(上掲の動画よりも音質は良い)でも、なかなか聴きごたえがありますよ。
カラヤン盤におけるオテロも、来日公演におけるオテロも、
きっとデル・モナコにとって、いずれ劣らぬ「本気」の歌唱だったのでしょう。
[PR]
by nazohiko | 2016-07-10 21:06 | ◆動画を視る
<< オテロの第一声!(3) 君よ知るや「勸世宗親會」(7) >>