by 謎彦 by なぞひこ
by Nazohiko


君よ知るや「浅草豆花大王」

豆乳を柔らかめに凝固させた、台湾のスイーツ「豆花」を求めて、
「浅草豆花大王」というお店に行ってきた。
豆花は、日本のメディアでは「トウファ」と振り仮名されることが多いが、
実際の発音には、「ドウホァ」と書いた方が近い。
https://www.facebook.com/tofadaisuki/

ご主人は、かつて台湾に住んでおられたという日本の方で、
今年の春、浅草寺の裏手に「浅草豆花大王」を開店された。
仲見世と浅草寺を抜けて、お店へ歩いてゆく途中、
アニマル浜口・浜口京子父娘のレスリング道場を見かけた。

看板メニューの豆花は、
大(400円、300g)と小(300円、150g)で、100円の差しかない。
これはもう、大きいカップで食べなければ損というものだ。

豆花自体には、特に甘味料が加えられていないので、
黍砂糖(きびざとう=砂糖黍の汁を完全には精製せずに作った糖)のシロップ、
生姜を使ったシロップ、ピーナッツの煮汁を使ったシロップのいずれかを選び、
たっぷりと注いでもらう。
シロップは蜜やタレというようなものではなく、ごくごくと飲み干す感じである。

この「豆花+シロップ」という組み合わせだけで、とりあえずOKではあるのだが、
そこに何種類かのトッピング(各100円)を付けるのが、台湾では当然の流儀だ。

豆花のトッピングには、大きく分けると「団子」と「煮た豆や穀物」がある。
私は「花生(ホァシェン=煮たピーナッツ)」と「湯圓(タンユェン=米粉の団子)」と
「地瓜圓(ディグァユェン=薩摩芋粉の団子)」を選び、
連れは、定番のトッピングである花生の他に、
「薏仁(イーレン=鳩麦)」と「綠豆(リュドウ=緑豆)」を選んだ。

c0233798_13245678.jpg

c0233798_1325920.jpg


トッピングがたくさんあるので、豆花が少ししか写真に入っていないのが残念だが、
たとえ写真で見ていただいたところで、
「大王」お手製の豆花の質感と、口溶けのバランスは決してお伝えできない。

今から6~7年前のこと、某コンビニで「豆乳花」と称するスイーツが発売され、
実際の中身は、ペースト状にされた豆乳と黒砂糖の蜜だったのだが、
豆花の中途半端な偽物ぶりに辟易し、味の劣悪さにも失望した。

いつしか台湾スイーツが、日本に本格上陸するようになり、
既に「珍珠奶茶(タピオカミルクティー)」や「芒果冰(マンゴーかき氷)」に関しては、
レヴェルの高い品を、台湾に飛ばずとも賞味できるようになったが、
豆花については、これまで良いものに出会うことができず、
そもそも日本で売られているのを見かけることすら、私の知る範囲では皆無だった。

「浅草豆花大王」の登場は、我が長年の「豆花飢餓」を打ち破ってくれたと言える。
遂に日本にも本物の豆花が現れたことを、ここに私は宣言しよう。

c0233798_1344382.jpg

(「食べログ」所載の写真をお借りしました。)

台湾のスイーツ店では一般に、豆花とかき氷を一緒に売っていて(一年中!)。
豆花とかき氷のトッピングは、多くが共通している。
トッピングてんこ盛りでヴォリューム満点の、台湾式かき氷に慣れてしまうと、
日本のかき氷は、宇治金時と沖縄の「ぜんざい」を除き、
貧相に見えて仕方がなく、注文する気が起こらない。

「浅草豆花大王」でも、かき氷をメニューに加えるのは容易のはずだが、
実際に「大王」のお話によれば、かき氷の発売をご検討中であるという。
豆花と同じく、団子や煮た穀物をトッピングの主体とするものだけでなく、
台湾産の材料にこだわったマンゴーかき氷も、計画なさっているそうだ。

「かき氷はじめました」の知らせを、フェイスブックで見つけ次第、
私はすぐさま、「浅草豆花大王」を再訪するだろう。
[PR]
by nazohiko | 2016-07-04 12:40 | ◇見聞を誌す
<< 動画で視る、ベルリオーズ「幻想... 君よ知るや「勸世宗親會」(5) >>