by 謎彦 by なぞひこ
by Nazohiko


君よ知るや「勸世宗親會」(4)

先の記事「君よ知るや『勸世宗親會』(3)」で、このように書いた。

彼らは、首都・台北の教育部(文部科学省に相当)前で抗議活動を行ったが、
その中に、勸世美少女娃娃(世直し美少女人形)の姿があった。
民族音楽研究所(民族音楽研究科)の大学院生である勸世美少女娃娃は、
この日ばかりは黒いサングラスを外し、
代わりに、葬儀で遺族が用いる麻布のかぶりものを身に付けていた。

そして、おもちゃの紙幣をばらまきながら、
大学の合併計画が「金銭をせしめるためのゲーム」に過ぎず、
それによって「芸術教育が命を絶たれてしまう」ことを、歌と言葉で訴えたのである。


彼女がばらまいたのが「おもちゃの紙幣」で、
その目的が「金銭をせしめるためのゲーム」への風刺だというのは、
元ネタである「自由時報」ウェブサイトの報道に基づく記述であった。

しかし、これはむしろ中国語で「冥紙」と呼ばれる、
漢民族が葬儀や墓参の際にばらまき、
死者に贈る「あの世の紙幣」として解釈するべきではないか?
「芸術教育が命を絶たれてしまう」という、抗議活動の主要テーマには、
「死にゆく芸術教育に献げられた供物」が登場する方が、ぴったり来るというものだ。

もともと、勸世宗親會(勧世宗親会=世直し一族)のライヴでは、
「福氣啦假鈔」(おめでたや偽札)と名付けられた、おもちゃの紙幣をばらまいてきた。

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明らかに、500圓(500台湾ドル=約2000円)紙幣に手を加えたものだが、
現代の「冥紙」は、娑婆の紙幣とそっくりに作るのが一般的なので
これを抗議活動の中で「冥紙」代わりに使っても、特に違和感はなかろうし、
「おめでたや!」と刷り込んであるからユーモア性も留保される。

せっかくですから、
勸世美少女娃娃の「假鈔換貞操」(偽札で貞操を売買)を、ライヴ映像でどうぞ!

中国語で「貞操」(ジェンツァオ)」は、
「真鈔」(ジェンチャオ=本物の紙幣)と発音が通じますが、それがタイトルのミソ。
1:48から、勸世阿北(勧世阿北=世直しのおっさん)が、
バッグから「おめでたや偽札」を取り出して、客席にばらまく。


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by nazohiko | 2016-06-30 00:53 | ◆動画を視る
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