by 謎彦 by なぞひこ
by Nazohiko


伊東忠太資料

 日本建築学会建築博物館のウェブサイトで公開されている「伊東忠太資料」が面白すぎる。中でも、折に触れて書き綴られ、描き溜められたフィールドノート「野帳」は、第一級の学術資料と最上級のエンターテインメントを兼ね備えた傑作だ。

http://news-sv.aij.or.jp/da2/gallery_3_chuta1.htm

 伊東忠太(1867-1954)は建築家・建築史家。1902年、東京帝国大学工科大学(東京大学工学部の前身。当時は各学部に相当する「大学」が集まって、1つの「帝国大学」を構成していた)で建築学の助教授を務めていた若き日の彼は、彼のようなエリートには定番だった欧米留学を断る代わりに、中国・インド・トルコを股に掛ける建築歴訪の旅に出た。3年後に帰国を果たして教授に昇進した後も、その異色ぶりは止まることなく、研究と著述の傍らで、築地本願寺本堂(1934)を初めとする「???」で「!!!」な建築を続々と世に送り出した。

 黒澤明が内田百閒(1889-1971、帝大出身のドイツ語教授にして夏目漱石門下の作家)を描いた映画「まあだだよ」のように、伊東センセイを主人公に据えた映画やドラマを、誰か見せてくれないものか。
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by nazohiko | 2013-04-29 17:21 | ◆展覧を観る
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