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会いたかった~!(10)

 宮内卿の歌について何かが語られる時、その筆先は動(やや)もすれば「『新古今和歌集』が作り出した宮内卿像」に絡め取られてしまう。或いは、そもそも『新古今和歌集』を飾った15首に触れるばかりで満足し、それだけで宮内卿という全体像を会得できるかのように勘違いする者も多いようである。

 かくいう私自身も、他人の事をとやかく言えない状態が長く続いていたのだが、そうした「初歩的な宮内卿ファン」の停滞から一歩を踏み出すきっかけを与えてくれたのが、近藤香氏の『俊成卿女・宮内卿』(笠間書院「コレクション日本歌人選」、2012)だ。同書の前半部分では俊成卿女の歌26首が、後半部分では宮内卿の歌24首が、1首につき見開き2頁ずつを費やして評釈される。宮内卿の歌については、『新古今和歌集』入集作の全て(15首)が主要な評釈対象とされつつも、更に『新勅撰和歌集』入集作の全て(2首)、『玉葉和歌集』入集作の半数弱(9首中の4首)、『新続古今和歌集』入集作の一部(3首中の1首)、及び勅撰和歌集に採られなかった「水無瀬殿恋十五首歌合」出品作の一部(2首)にもライトが当てられている。

 『新古今和歌集』が省みなかった9首のうち、大半は私がそれまで知らなかった作品であり、なおかつ近藤氏が『玉葉和歌集』入集作の評釈に当たって、「『玉葉和歌集』を編纂した京極派の好みに合う歌」「『新古今和歌集』には忌避される類の歌」という指標を導入していたのが、いたく私の興味を惹いた。「宮内卿の歌を、もっともっと読み漁りたい」と思った。また、「後世の歌集が宮内卿作品にどのような価値を見出して、それらを採録したのか」を、自分でも考えてみたくなった次第である。(同書を閉じる前に、自力で気付いた事実を1つ挙げておくなら……『新古今和歌集』は宮内卿の恋歌にほとんど興味を示さず、入集15首中に恋歌は僅か1首であるのに対し、『新勅撰和歌集』に入集した宮内卿作品は、2首共に恋歌となっている。)
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by nazohiko | 2013-02-08 00:31 | ◆詩歌を読む
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