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ハフナー・セレナード

ベルリン・フィルハーモニー管絃楽団の自主制作CDとして、
先代の芸術監督だったクラウディオ・アバドの指揮で、
モーツァルトの「ハフナー・セレナード」を演奏した時の
ライヴ録音(1996年12月)が出たのを、ご存知だろうか。
セレナードに先立って演奏される行進曲も、収録されている。

オーケストラを、無理なく伸びやかに、
なおかつ十分なシャープさで響かせることができるのが、
アバドという指揮者の魅力の一つだ。

ロッシーニの歌劇や、ベートーヴェンの交響曲などに、
そうした長所が、最もよく発揮されてきたと思うが、
一方で、彼がモーツァルトの作品を指揮する場合には、
低音弦楽器(チェロ&コントラバス)とティンパニが
全曲を通じて、大音量で存在を主張しすぎる嫌いがあり、
いかつくて窮屈なモーツァルトになってしまいがちだった。

今回の「ハフナー・セレナード」も、やはり例外ではない。
チェロとコントラバスは、オーケストラの飛翔を妨げ、
ティンパニの打撃は、まるで鼓膜を突き刺そうとするようだ。

しかし、そんな「悪役」たちすらも含めて、
各楽器パートの敏捷な運動神経や、
複数のパートで繰り広げるアンサンブルの精巧さは、
さすがアバド、さすがベルリン・フィルと舌を巻く他ない。
オーケストラを聴くよろこびを、堪能させてくれると同時に、
えてして「天衣無縫」のレッテルを貼られがちな
モーツァルトの音楽が、
実は簡潔無比にして、精密無比な構造体であることを、
たっぷり1時間をかけて、教えてくれるようでもある。

いつもながらの欠点を含みつつも、
その欠点を補って余りある快演だと思う。
なぜ10年もの間、お蔵入りしていたのだろう。# by nazohiko | 2006-11-26 22:12
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by nazohiko | 2006-11-26 22:12 | ☆旧ブログより論考・批評等
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