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今夜、ウィキペの片隅で

誰でも投稿できるオンライン百科事典「ウィキペディア」には、現在232,387の項目が立っているそうだが、その中に「珍項目」と題されたページがある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E7%8F%8D%E9%A0%85%E7%9B%AE

23万あまりの項目のうち、「百科事典としての体裁(正確性、簡潔な文章、中立性など)を保ちつつも、読み方によってはどことなく珍妙さやユーモアなどを感じさせる」項目をリストアップしたものだというが、私が見るかぎり、それらの過半は大して珍しくもなければ、ユーモアに優れているわけでもない。

むしろ私は、「削除された悪ふざけとナンセンス」と題してリストアップされた、一連の項目が好きだ。ガセネタであることが露見したものだけでなく、エイプリルフール用に期間限定で「正規の項目」として掲載されたものも、ここに含まれている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/WP:BJAODN

「事実は創作よりも奇なり」とは名言であって、これらの創作記事には、事実に基づく「珍項目」たちに比べて、面白みに欠けるものも多い。しかし、実在しない神社を紹介する「壱岐坐辺天伊夜神社」の項目や、

http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E5%89%8A%E9%99%A4%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%82%AA%E3%81%B5%E3%81%96%E3%81%91%E3%81%A8%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B9/%E5%A3%B1%E5%B2%90%E5%9D%90%E8%BE%BA%E5%A4%A9%E4%BC%8A%E5%A4%9C%E7%A5%9E%E7%A4%BE

実在しない書籍について記す「玉案宝典」の項目などは、

http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E5%89%8A%E9%99%A4%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%82%AA%E3%81%B5%E3%81%96%E3%81%91%E3%81%A8%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B9/%E7%8E%89%E6%A1%88%E5%AE%9D%E5%85%B8

いくつもの「ホント」を巧みに継ぎあわせて、結晶のような「ウソ」を作り上げた傑作だ。よく見れば、祭神の名前や官庁の名称に、それとなく「ウィキ」や「ペディア」の音を織り込んであるというのも、私の気に入るところである。

「玉案宝典」の項目を初めて読んだのは、昨年のエイプリルフールのことで、その日の「新着記事」としてトップページに紹介されていたのだった。私は一読して、「玉案宝典」という漢籍が近年発見されたのだと、すっかり信じ込まされてしまった……読み進めて文章の後半に至るまでの、束の間のことだが。

「和漢の古籍には少々詳しいつもりなのに、騙されてしまった」というよりも、なまじ知識があったからこそ、ホントの情報だと思いそうになってしまった、そんな私である。

ところで「玉案宝典」の項目は、実在しない漢籍の紹介であると同時に、実は「或る実在するもの」の仕組や沿革について、比喩的に語った文章にもなっている。さあ、それは何でしょう?# by nazohiko | 2006-07-13 00:04
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by nazohiko | 2006-07-13 00:04 | ☆旧ブログより論考・批評等
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