by 謎彦 by なぞひこ
by Nazohiko
最新の記事
4月1日
at 2017-04-01 21:12
君よ知るや「カニのタルト」
at 2017-03-31 15:18
君よ知るや汝窯の青磁水仙盆
at 2017-03-09 23:15
君よ知るや台湾紅茶と台湾ウィ..
at 2017-03-08 21:30
当たり前ポエムと言えば……。
at 2017-03-08 00:32
カテゴリ
全体
◆小説を読む
◆小説を読む(坊っちゃん)
◆論考を読む
◆詩歌を読む
◆漫画を読む
◆動画を視る
◆音楽を聴く
◆展覧を観る
◇詩歌を作る
◇意見を書く
◇感想を綴る
◇見聞を誌す
☆旧ブログより論考・批評等
☆旧ブログより随想・雑記等
☆旧ブログより韻文・訳詩等
☆旧ブログより歳時の話題
★ご挨拶
以前の記事
2017年 04月
2017年 03月
2016年 11月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 03月
2015年 07月
2015年 05月
2015年 02月
2014年 04月
2013年 07月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 08月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2003年 08月
2003年 07月
2001年 04月
検索
その他のジャンル


トゥーランドット(1)

「三大テノール」ブームとトリノ五輪をきっかけに、いよいよ人口に膾炙しつつあるオペラ・アリアがあります。プッチーニ最後の作品となった、歌劇『トゥーランドット』(1926初演)の第3幕で歌われる「誰も寝てはならぬ」です。

シルクロードのどこかから、いつとも知れぬ時代の北京にやってきた、流浪の王子カラフ。彼は「トゥーランドット姫の出す、3つの謎々を解けた者は、姫を娶ることができる」という布告を聞いて、素性を隠したまま一世一代の賭けに出ます。

老皇帝やトゥーランドット姫や廷臣たちの居並ぶ前で、彼は謎々を次々に解いてゆきますが、それでも姫が結婚をイマイチ渋るので、今度は自分の方から「明日の朝までに私の正体を明かせたら、私は首を差し出すが、刻限までに正体を見破れなければ、いよいよ妻になってもらう」と吹っかけるのでした。

ここまでが第1幕と第2幕の内容です。第3幕は、北京じゅうの吏員たちが「誰も寝てはならぬ!」と告げながら、カラフの素性について聞き込みに歩いている場面から始まります。夜明け近い宮殿の庭にたたずんで、街から聞こえてくる声に悠然と耳を傾けるカラフ。彼はやがて歌い出します。

「誰も寝てはならぬ」か……。姫よあなたも、今晩は眠らずに星々を眺めているのだろうよ。冷え冷えとした宮中で、発情と希望に打ち震えながら。だがね、こちらは秘密を握っているのだ。私の名前を知る者など、この異郷には誰もいない。私の唇がみずから開く時、あなたは私のものになる。夜よ失せてしまえ、星よ沈んでしまえ。夜が明ければ、私が勝利するのだ!

かつて白血病に倒れた「三大テノール」の末っ子カレーラスは、この歌を口ずさみながら放射線治療に耐え、ついに現役復帰を果たしたという話が、オペラ好きには知られていますが、このエピソードを知るにつけ、私は「誰も寝てはならぬ」という歌の或る箇所が、いよいよ腑に落ちなくなってきたのでした。

(つづく)

# by nazohiko | 2006-05-04 00:48
[PR]
by nazohiko | 2006-05-04 00:48 | ☆旧ブログより論考・批評等
<< トゥーランドット(2) うちゅうのことばはテレパシー♪ >>