岩波文庫の青版に
福沢諭吉の『文明論之概略』が入っているが、
書店に平積みになっているのを見つけて、
捲ってみたら、口絵が替わっていた。
私が高校生の頃に買った版には、
明治初年に撮られたポートレートが載っていて、
これが好きだったのである。
【旧ブログには画像あり】
髪油したたるばかりのヘアスタイル、
二連式(?)の蝶ネクタイ、
そして、この不敵な流し目を見よ。
今の壱万円札が発行されてから、
福沢といえば、いよいよ、
功成り名遂げてからの肖像で、イメージされるようになった。
【旧ブログには画像あり】
けれども、
『文明論之概略』や『福翁自伝』の行間から
むんむんと立ち上がってくる熱気と色気(!)には、
「流し目の福沢」でなくては、絶対に似合わないと思う。# by nazohiko | 2006-11-09 00:09